大人の嗜好品として、昔から「葉巻」があります。日本にもタバコ生産者は巻いて紫煙を楽しんでいたそうです。生産者の特権的紫煙だったでしょう。

世界各地に葉巻の有名メーカーがありますが、まず「COHIBA」コイーバ。キューバのハバナで生産されている葉巻で、ブランド化されている感も若干感じますが、間違いなく世界トップクラスのブランドです。COHIBAを有名にした人と言えば、カストロ議長。彼の葉巻を吹かす姿が印象に残っている人もいるのではないでしょうか?

カストロさんは葉巻がとにかく好きで、アメリカCIAがカストロ暗殺の計画をたてた時には”葉巻に毒”を染み込ませようとしたくらいのスモーカーでした。
マッカーサーのコーンパイプくわえ直し話・チャーチル大統領の葉巻買占め話と合わせて、タバコ業界では3大有名話です。

葉巻は熟成具合と巻き厚と長さによって、葉巻名+〇〇と、名前が自由についています。その名前は自体に人の名前が付けられていることもよくあります。今でいう「〇〇さん仕様」みたいな感じだったのでしょうか。葉巻1本は最低でも20分はゆっくりと煙を楽しむものなので、〇〇さんはこの長さくらい必要とか、酒場での裏話とかが現地にはありそうな気がします。

<葉巻のマナー>

① カット
葉巻は豪快に吸うとしても、大人っぽく吸うにしてもまず準備したいものが「葉巻用カッター」です。葉巻は着火面と吸口面があります。吸口の方は通常フタがしているカタチになっています。そこで、歯で食いちぎってもいいのですが、まず上手くできません。そこで、専用のカット機器を使用します。「フラット(ギロチン)」「Vカット(キャッツアイ)」「パンチカット」の3種類があります。

・フラット スタンダードなカット方法で吸口の丸く帯びているところを、垂直に2/3くらいカットする方法です。
・Vカット くの字にカットする方法。フラットより葉巻の外側が中身の飛び出しを抑えてくれます。
・パンチ 吸口に1cm未満の穴をあけて5mm程度くり抜く方法です。

葉巻用カッター一覧

② 温める
ヒュミドール内はだいたい25度弱の環境で葉巻が置かれています。ワインとほぼほぼ一緒のような環境です。まずは、軽く温めてあげます。手でやさしく包み込むように温め、次に葉巻専用マッチや柔らかい炎で直接火が着かないように炎から5cm以上は上げて葉巻全体を回しながらゆっくりと温めてあげます。温めるだけですので、表面が焦げるようなことにならないように注意します。

③ そっと火をつけていく
炎の先端から少し離れた位置に葉巻の先端を近づけ、着火面が疎らな着き方にならないように回しながら着火します。②③はマッチかガスライターをご使用ください。オイルライターはオイルの臭いが付いてしまいます。

④ 味わいながら楽しむ
灰が3cmを超えだしたら灰を落とすくらいで、とにかくゆっくりと紫煙を楽しみます。

⑤ 吸い終えたら
そのまま放置します。間違っても押し当てて消したりしないでください。匂いが飛び散ってしまいます。

10cm程度の葉巻で約30分以上、15cmなら1時間以上は楽しめます。葉巻はそれ自体で楽しんでも良いですが、お酒(洋酒)好きな人なら一緒に楽しんでください。葉巻は「4C」「5C」の楽しみと言われます。

・4C コニャック/チーズ/コーヒー/シガー
・5C コニャック/チーズ/コーヒー/チョコレート/シガー

大人の時間を葉巻で楽しんでください。

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