東日本大震災から7年が経ちます。今では「防災・減災」という言葉が浸透してきたと思います。逆に防災意識が薄れてきた人も居るかもしれません。今一度しっかりと防災・減災の準備をしておくことが必要だと思います。
仙台市の震災に関するアンケート調査には、様々な情報が記載されいていました。避難所などで使用されたグッズなどの情報がありました。その中からピックアップしてまとめました。

仙台市では震災当日以降、約7割の人が自宅で生活を送っていたそうです。その方たちが特に必要と感じた情報は、「電気・ガス・水道の復旧状況」だったそうです。まず自宅で過ごせた事で、避難所生活よりは使い勝手は良かったのではないでしょうか。しかし、自宅で生活したことで、逆に避難所優先扱いとなり、困ったこともあったそうです。大きな災害だったので、行政関係者も人手不足だったし、物資も品薄だったことも文句言える状況では無かったと思います。しかし改善点が多く見えてきたアンケートを公開している行政の姿勢に感謝したいと思います。

仙台市「東日本大震災に関する市民アンケート調査」報告書

避難所がキャパオーバー

震災直後、自宅で生活をしたという人の中に、避難所が人が多すぎて入れずに自宅に戻ってしまったという人も多く居たそうです。食料も毛布も寝るスペースも定員オーバーな避難所がたくさんあったそうです。アンケートでは、自宅生活で7~10日分くらいの生活必需品の準備が必要だったと答えている方も居ました。大きな震災では行政だけではどうにもならない状況だったことがわかります。

震災後、情報入手が緊急の課題

自宅で寝ることが出来たことはストレスの軽減になったと思いますが、停電・断水・ガス無しの状態が続き、「情報の入手方法」が一番必要で、ラジオが情報源とアンケートに答えた人が約85%と圧倒的に多くなっていました。若い人なら地元行政が発信しているSNS「Twitter」や「LINE」などでも情報を拾っていけたでしょうが、情報弱者と言われる年配の方々には、いつも見聞きしている地元番組のキャスターが発信する情報の方が、「安心感」があったのではないでしょうか。

生活物資の確保

アンケートで震災後4日以降は生活が「困難・維持できなくなりそう」と感じだしたそうです。震災2日目までは生活物資は「足りていた」とする人が多かったと結果が出ています。このことから、震災の次の日には食料・飲料水などの確保を始めないといけないことがわかります。また自宅で不自由だったのが「トイレ・風呂などの生活用水の確保」だったそうです。

電気が復旧したのは震災後何日目だったか、のアンケートでは、4日目以内の人が全体の60%を超えています。一週間後には86%が回復したそうです。自宅で電気が復旧するとかなり生活が改善されると実感された方が多いと聞きました。まずは「携帯の充電」。連絡手段としての一番のポイントでしょう。一時テレビ・ラジオを使って「〇〇です、私は無事です、〇〇に居ます」と、自ら情報を公開しているのを見聞きしました。緊急時なので、これもひとつの手段だったと思います。携帯を充電できて、直接声を聞けた時の安心感は本当に嬉しかったと、皆さん言っていました。

食料・飲料水は、自宅での生活ができた人は、震災2日目にすでに、購入出来るところと、配給場所での確保を確認していたそうです。アンケートでは、2日目までは自宅の在庫で生活はできたと答えた方が多かったようです。3日目以上緊急生活が続くと食料と飲料が困難になるという結果です。このことから、大きな震災が起こった時は、2日目にどう行動するかが重要になってくると思えます。

 

避難所に多く在庫しておいてほしい物

アンケートによると以下の物が避難所に多くストックしておいてほしい物の上位です。食料品については、3日分・4日分以上のストックがあることが望ましいという結果でした。当然100%対応は無理でしょうが、少しでも自宅で確保しておける部類もあると思いますので、参考にしてください。

・ラジオ
・食料(水)
・毛布
・トイレ
・発電機
・防寒機器
・ガソリン

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